分配器・分岐器・分波器の違いは?ケーブルテレビ信号の分割に使われる機器の役割と種類を解説
分配器や分岐器は、いずれもケーブルテレビのような有線放送、またはBS/CSなどアンテナで受信した映像や音声の電気信号を複数の端子に分けて出力・伝送するための機器の名称です。
しかし、分配器と分岐器では、出力できる電気信号の強さや用途、使用目的が変わってきます。
そこで今回は、同軸ケーブルや同軸HFC方式での信号伝送に使われる増幅器、分配器などの買取・回収やリユース、リサイクルに対応しているクリエイトジャパンが、分配器と分岐器、そしてこれらと混同されることの多い分波器の違いについて、わかりやすく解説していきます。
目次
分配器・分岐器・分波器の用途や使用目的の違い
それでは早速、分配器・分岐器・分波器それぞれの用途や使用目的について見ていきましょう。
分配器とは「電気信号を同じ強度で分けて出力する」ための機器

分配器とは、受信した信号を出力端子の数に合わせて同じ強度で等分するための機器です。
複数の部屋、テレビへ同じ強度で電気信号を伝送する目的で使われ、主に戸建など一般家庭の屋内で使われている他、マンションなど集合住宅の共聴設備の一つとしても利用されています。
なお、電気信号には同軸ケーブル等を使って伝送する距離が延びるほど信号の損失・減衰量も増えていく性質がありますが、分配器で信号を分割する場合にも「分配損失」が発生します。
分配損失は電気信号と同様、分配数に応じて均等に生じます。信号強度、そして信号の減衰・損失量に至るまで、等しく複数の出力端子に分けるのが分配器の特徴だと理解しておきましょう。
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分岐器とは「電気信号を異なる強度で分けて出力する」機器
分岐器も分配器と同じく、受信した電気信号を分けるために使用されますが、出力時の電気信号の強度、及び損失・減衰量には違いがあります。分岐器とは、1つの出力端子と複数の分岐出力端子があり、出力端子と分岐出力端子にそれぞれ異なる比率で信号を分岐する機器のことです。
具体的には、出力端子の方が分岐出力端子よりも強い信号強度で、また信号の減衰・損失量が少なくなるように出力されます。対して、分岐出力端子には出力端子よりも強度が弱く、減衰・損失量が大きい状態の電気信号が出力される仕組みとなっているのです。
このように、出力端子によって信号強度を変える仕様となっているのは、分岐器が主に集合住宅の共聴設備として使われていて、信号の送り先までの距離や数に配慮する必要があるためです。
マンション等において伝送距離の違いに関係なく、信号の受信ポイントからたくさんの部屋、テレビ端末までできるだけ均等な強度・損失レベルの電気信号を届けたいという場合には、分配器ではなく分岐器を使う必要があると覚えておきましょう。
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分波器とは「混合した電気信号を種類ごとに分ける」機器

分波器とは、複数の混合した電気信号をそれぞれの種類に分けるための機器のことです
映像や音声などの電気信号は、伝送効率を上げるためにミキサー(混合器)を使って意図的に混合し、1本の同軸ケーブルで送信する場合があります。しかし、放送局や映像規格が異なる複数の信号を受信しても、これらが混合した状態では、いずれか1つの信号しか視聴できません。
それぞれの放送局、映像規格の信号をテレビで受信・視聴するには、一旦、混合した電気信号を種類ごとに分離した上で出力し、別々の端子でテレビに接続する必要があります。そのため、分波器は主に一般家庭において受信した信号を仕分けるための機器として使われています。
【関連記事】HFCとは?ケーブルテレビやインターネットに同軸ケーブルで接続する配線方式について
分配器・分岐器・分波器の違いまとめ
ここまでに見てきた分配器・分岐器・分波器の違いについて、以下の一覧にまとめました。
こちらも、似た印象のある3種類の機器の違いを理解する上での参考としてお役立てください。
| 使用目的 | 主な用途・使用環境 | |
|---|---|---|
| 分配器 | 電波や電気信号を強度・損失ともに等分する | 一般家庭、またはマンションなど集合住宅における屋内の共聴設備として |
| 分岐器 | 電波や電気信号を、伝送距離に合わせて強弱をつけて分ける | 特に戸数の多い大型マンションなど、集合住宅における屋内外の共聴設備として |
| 分波器 | 混合した電波を種類ごとに分離する | 一般家庭、各戸の集合住宅の屋内設備として |
何で決まる?分配器・分岐器・分波器の種類の違いとは
分配器・分岐器・分波器が、それぞれどのような機能や役割を持つ機器なのかがわかったら、ここからは、分配器・分岐器・分波器にどのような種類があるのかについて見ていきましょう。
まず分配器・分岐器・分波器は、以下の4ついずれかの基準で分類を行うのが一般的です。
【分配器・分岐器・分波器を種類分けする際の主な基準】
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分配器の場合、出力端子の数と通電タイプのいずれかで種類分けするケースが多いでしょう。
具体的には、出力端子の数によって2~6分配まで可能な種類がある他、通電タイプに関しては、1つの出力端子からのみ電力供給を受ける「1端子電流通過型」とすべての出力端子が電流通過機能を持つ「全端子電流通過型」に分けることができます。
対して分岐器は、分岐出力端子の数で分類するのが一般的です。大きく1・2・4分岐の3種類がありますが、通電は出力端子からしか行われないため、基本的に1端子電流通過型となります。
分波器に関しては、基本的に1つの入力端子と2つの出力端子を備えた構造となっているため、出力端子の数による種類の違いはありません。そのため、分波器の分類や使い分けはケーブルと一体化しているかどうか、そしてコネクタの形状(S型・L型・F型)を基準に行います。
分配器・分岐器・分波器を選択、使用する上での注意点は?
分配器・分岐器・分波器のいずれを使う場合でも、信号を分けることによる損失・減衰は起こります。つまりケーブルテレビ等の電気信号は、伝送距離や分配・分岐・分波の回数が増えるほど損失が大きくなり、信号の品質が低下していくため、配線を考える際には注意が必要です。
信号の劣化を防ぎ、品質を維持するためにも、電気信号の分配・分岐・分波を行う際に少しでも減衰量が小さい機種を選ぶようにすること、そしてできるだけ信号を分ける回数が少なくなるように配線することが重要になると言えるでしょう。
分配器や分岐器には使用環境による名称・機能の違いも

先述した4つのポイント以外にも、分配器や分岐器の名称、機能に違いを生む大きな要素としては、機器の使用環境が挙げられます。
例えば、ここまでに見てきたような分配器や分岐器は、いずれも一般的な戸建て住宅の屋内設備、または集合住宅の共聴設備として使うことを前提とした機種ですが、分配器や分岐器にはケーブルテレビ事業者から各建物までを伝送する幹線において使用される種類もあるのです。
幹線において使われる分配器や分波器は、いずれも屋外で使用するため、耐久性の高い素材で作られています。具体例としては「タップ」と呼ばれる幹線用の分配器の他、信号を増幅させるブースターと分配器や分波器の機能を併せ持った「幹線アンプ」などが挙げられるでしょう。
【関連記事】アンプ(増幅器)とは?ケーブルテレビの信号伝送にも使われる機器の仕組みや機能について
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